「e-BIKEは長距離を走れるのか?」「どれくらいの長距離(㎞)の週末ツーリングが可能なのか?」
結論からお話しすると、クロスバイクタイプのe-BIKEなら、1日100㎞のツーリングを楽しめます。100㎞以上の距離となると、体力とバッテリー次第だと思います。ロードバイクなら1日100㎞以上も可能で、MTB、ミニベロとなると電動アシスト付でも1日50km+くらいまで、100㎞はかなり厳しいと思います。
e-BIKEなら、通常の通勤や街乗りだけでなく、ロングライドやツ-リングも可能です。せっかくの高価なe-BIKEを手に入れたら、自転車以上の楽しみ、いつも以上の楽しみに、一度挑戦してみてはいかがですか?都会を離れて、週末の新しい過ごしかた、新しい趣味をひとつ増やしましょう。
e-BIKE初心者でも、クロスバイクタイプのe-BIKEで週末ツーリング、週末ロングライドを楽しさを、私が2022年 2月に行った「アワイチ(=淡路島1週)」の体験記とともにお伝えします。
目次
1.アワイチ旅行記(2022年1月31日~2月1日、1泊2日 全160㎞ 獲得標高1300m 晴ときどき曇り)
アワイチは淡路島の海岸沿い一周約150㎞のサイクリングコースです。市街地、海岸沿いや山岳コースと変化に富んだコースに加え、瀬戸内の穏やかな自然や景観、特産品、グルメ、温泉など多くの観光スポットを楽しめるので、初心者から上級者まで多くの人から愛されています。今回は、淡路島を楽しみ、寄り道を楽しみ、体力のことも考えて1泊2日で実施しました。
1.1 走り始めにちょうど良い、最初の8㎞(岩屋港から道の駅東浦)
明石港から、フェリーで到着した岩屋港がアワイチの起点となります。岩屋港を出発して、最初の8㎞は、整備された自転車専用道で、走りやすい道です。ウォーミングアップにちょうどいい区間です。また、コンビニやスーパーなども出てくるので、買い忘れや、乗り始め後に少しe-BIKEを調整するにも格好の区間です。
1.2 海岸沿いの気持ち良い道を洲本まで28km(累計36km)
この区間は淡路島にしては、比較的自動車も多い(あくまで淡路にしては!)区間です。海岸沿いで平坦で走りやすいですが、ここはバッテリーと体力共にセーブして安全運転ですね。アシストも最も弱いレベルで十分です。
走っていると、アワイチにトライしてよかった~~~と思える区間です。当日は少し曇っていましたが、会社休んでよかった~~~と思いました。
寄り道1.あこがれのピザ屋、淡路島ピザ 石原商店 是非とも、紹介しておきたいお店です。通常の店舗とは別に、週1度「聖隷淡路病院前」に、こちらのキッチンカーが登場します。コロナ禍でがんばっている医療従事者の人に対してできることを考えた末に、石原諭さんが始めた活動は、冷たいお弁当でなく、あったかいピザを医療従事者に届ける事でした。今の自分に何ができるかを考えた末での答えだそうだ。すごい!と思う。色々な応援の仕方があるのだと思った。本当にすごい、人だ!!今回は開店前のお忙しい時に、お話ができて良かった。石原さんは思っていたイメージ通りのやさしい、いい人だ。お店の開店時間と場所の両方を事前確認して来店してくださいね。
寄り道2. センスのかたまりHIRAMATSUGUMIで Coffee Break 海岸線から少し山の方に寄り道。もともとは牛小屋だったそうだ。それにしても、牛小屋が改装されて、こんな店にかわれるのかと思う。店舗のセンスに圧倒される。残念ながら、この日はイベントでCafé 休み。それでも、オーナー、スタッフの方々とお話できました。お互い自転車好きで、話が盛り上がりました。気を付けていってらっしゃい、と見送っていただき、ありがとうございました。是非ともコーヒーかランチを。
1.3 休憩・補給の洲本:淡路島最大の町、洲本
洲本の先がアワイチの一番きびしい山岳区間なので、ここで、休憩と補給をしましょう。
この先約40㎞はコンビニなど補給ポイントがありません。私が行った1月の月曜のアワイチでは、洲本から先は、レストランもしまっていて、自動販売機を数回発見したのみでした。
洲本を離れる前の最後のコンビニはこちらのファミリーマート。私はランチした後、こちらでドリンク、チョコバーを補充して山岳区間にいどみました。
寄り道3 赤レンガ!おすすめ写真スポット Musashi Velo CS01 を開発中に偶然訪れ、ここで写真をとりたいなぁと思っていたので今回来訪したのは旧鐘紡工場跡赤レンガ倉庫。 この高さのレンガの壁とレンガの足元をバックに自由に写真をとれるスポットです。CS01 のマットブラックの車体がすごくあいます。
1.4 バッテリー消費が激しい山岳部を越えるまで15km (累計51㎞)
最後のコンビニをでて、幾つかのホテルを過ぎると、急に車が減ります。10㎞ほど、漁港沿いのどかな道が続きます。ランチの後のアップと思える気持ちのいい道が続きます。
その後、急に山に入ります。生石公園左の看板をみながら、一気に山に入っていきます。ついついアシストモードを最弱の1から、3,5へとあげていきます。この坂を普通の自転車で越えるのはきついだろう、久々の最強アシストモードが必要だった、と思い、最後の峠を越えて、ふと、バッテリーをみると残量が2までへっていて焦る。今日はあと30km は走るはずなのに、、、アシストに頼り、楽しすぎてしまった。
1.5 福良港まで、静かな海岸沿い30㎞(累計80㎞)
山岳区間を越えると、車もほとんどこない、海岸沿いをひたすらこぐ。アシストモードは最弱で電力抑えめ。晴天なら、海沿いの写真をとるのはここがいい。だれにも邪魔されずに撮れる。
長い海岸線を終えると、福良につく前に、最後の最後に峠がひとつ残っていた。バッテリー切れにひやひやしながら漕いでいく、アシストモードは3。やっと、福良港が見渡せる峠にたどりついた。停泊中の帆船がかっこいい。福良港まで一気にダウンヒル。バッテリーのことは忘れ、ダウンヒルを楽しむ。
1.6 休憩・宿泊におすすめの福良港
私みたいに2日にわけるなら、福良はアワイチ約半分の80㎞地点で、ホテル、レストランも色々あるので宿泊におすすめです。休憩なら、道の駅の足湯などもおすすめですね。私は、色々寄り道したので、メーターが示す通り、岩屋から約90㎞ほど走りました。自宅から明石港まで10㎞だったので、「実質1日100㎞走破」ですね。
1.7 2日目開始の10km がアワイチ最後の試練(累計90㎞)
福良港を過ぎると、いきなりの山岳地帯です。朝1で体力、バッテリーも満タンなので問題はなかったが、ここがアワイチ最後の試練です。
寄り道4 小人数での休憩なら、NeKi 額縁と珈琲 見逃しそうになるので要注意。額縁とコーヒーという珍しい組み合わせ。2階にあがり、扉をくぐると、時間がとまった店内。ソファーに座り、ボーーとコーヒーを飲んでいるとあっという間に時間がすぎる。ペースダウンしてしまうので、ガツガツ急いでいるライダーにはおすすめしませんよ。
1.8 海岸線の町阿那賀から、岩屋港までの海外沿い60㎞(累計150㎞)
一旦海岸線にでると、ひたすら、海岸線、港、町の繰り返し。道は平らで、お店も適度にでてくるので、最高のサイクリングコース。ハンバーガー、海岸沿いのおしゃれなカフェ、ハローキティまで、出てきます。最近のおしゃれな宿もいくつかあります。
淡路島の西海岸沿いの最近の開発に驚きながら、ラストスパート。あと数キロでゴール、対岸の明石もすぐそばに見えている
寄り道5 最後の休憩とフェリー待ちに FunFun 岩屋港まで数分のカフェ。海岸沿いの道からはお店に入れないので、一本内側の道を走ってください。絶対2階へ行きましょう。2階からの淡路大橋の眺望が最高で、アワイチの最後にはベスト。この景色とマンゴースムージーで一気に疲れを落とせました。感謝!オーナーさんはアワイチ2度、ヨーロッパでもキャンプなどしながらツーリングしていたそうです。素敵な方です。最後の最後のお店で自転車好きのオーナーさんと出会うとはなんと幸運な事かと思いながら、2階でボケーっとしていました。
1.9 GOAL 150㎞
ついた!という喜びよりも、もう終わりか、、、というくらい充実していた2日です。e-BIKEならスイスイ進むので、やはり体が圧倒的にらく。2日目は、70㎞走っているが、マイペースで快適に走ったからか、まだまだ走りたいと思えた。すでに、次は、どこ走ろうかとワクワクしてきた!!
2.1日100㎞を楽しむ4つの条件(準備編)
Google Map、先人のブログ、友人の意見などを参考に色々コースや装備を考えていきますが、今回のアワイチを終えて、e-BIKEで1日100㎞ツーリングを計画する際に、これから話す4つの条件が重要だと再認識しました。
2.1 バッテリー容量は、10Ah 以上
容量の大きなバッテリーはツーリングには必須です。10Ah以下の容量の少ないバッテリーでツーリングは考えない方が良いでしょう。
山道、逆風ではバッテリーはいつもより消費しますので、少しでも大きいバッテリーをお勧めします。バッテリー切れしたe-BIKEは単なる重たい自転車です。どうしても、容量の小さなe-BIKEでツーリングを行うなら、基礎体力をつけ途中バッテリーを使わない区間を多く作るか、途中で充電できるポイントを見つけておきましょう。
2.2 初心者は、1日の獲得標高300m以下がおすすめ
獲得標高とはスタートからゴールまでの間でどれだけ“のぼったか”という事です。獲得標高は、コースのタフさ、しんどさのバロメーターになります。e-BIKEは上り坂でバッテリーをより一層消費します。1日に100㎞走ろうとすると、最初のうちは、獲得標高は300m以下をお勧めします。
今回のアワイチの1日目は、走行距離100㎞で、獲得標高約1,000mで、バッテリーが切れそうになりあせりました。走行距離が短くても、獲得標高が多いコースはバッテリーがすぐになくなります。逆の言い方をすれば、獲得標高がすくない平坦なコースなら、100㎞以上のツーリングも可能です。平坦な道なら、バッテリー切れの重たい車体も、問題になりません。
2.3 20㎞を休憩なしで走れる体力
100kmを1日で走る時、20㎞(1時間以内)を1区切りとして、計画を立ててみましょう。1区切り毎の20分休憩が3回とランチ60分で 合計7時間かかります。長めの休憩や観光をすることもあるでしょう。無理なら、1日の走行距離を少し減らすことも選択肢です。
2.4 想定すべきは、代替移動手段。
体力とパンク処理にどう対処するかがカギです。春から夏で、日が長ければ、体力がなくてもゆっくりいけるので、季節選びもポイントですね。
パンクした時は、自分で処理するか、あきらめて、公共交通で移動するか、先に決めておくべきです。最初の頃はバス道に沿ってのツーリング計画を立てるのをお勧めします。
3. 1日100㎞ツーリングを楽しむ3つの条件(実行編)
いざ走り出すと、あとはこぐだけ、楽しむだけ。でも、100㎞走破する事が目的にならないように気を付けましょう。楽しみながら100㎞走破する事が大事な事です。「次、また行きたい!」と思える事が大事なのです。私がおすすめする、長距離ライドを楽しむための3つの条件とはこのようになります。
3.1 休憩を十二分にとり、1日の運転時間は4~6時間
ツーリングを楽しむには、無理しない事が大事。疲れ切ってしまって宿に着いたら夕食も楽しめずにバタンキューや翌日筋肉痛で動けない、は避けましょう。あまり長時間自転車に乗らない事をお勧めします。e-BIKEのツーリングは、乗っているときも、降りてからも楽しみましょう。
3.2 寄り道やハプニングは大歓迎
計画は大事ですが、ハプニングを楽しむことも大事です。寄り道、出会い、新たな発見がツーリングにはいつもあります。ちょっとした休憩中の会話から、ふとした街の案内板から、あらたな冒険が始まります。計画はゆとりをもって、走っている途中におもしろそうな事があれば迷わず寄り道をしよう。行き止まりになって、引き返すなんでことはよくあります。
看板に誘われ、たまには和菓子もいいなと思い、道を外れると「本日休業」。こんなこともいい思い出です。次回の楽しみにとっておきます。
3.3 地図や時計(携帯電話)は頻繁に確認しない。
おひさまを見ていると大体の時間や方角がわかります。おひさまを感じで、五感をすまして、自然を楽しめるのがe-BIKEの良いところです。バイクや車では感じられない、音、匂い、空気、など五感を通じて楽しみましょう。
アワイチをしている時、玉ねぎの匂い、わかめの匂い、潮の香り、自分の呼吸音、自然を感じて、「淡路島にきているんだ」と思いました。Musashi Velo CS01 に乗って思う事は、変速ギアの音がなくなると本当に自転車は静かです。車でも、バイクでも、自転車でも、気づかなかった周りの音を楽しみながらツーリングできます。
最後に、なりますが、e-BIKEのツーリングは本当に楽しいです。コースを調べている時のワクワク感、走っている時の自然との一体感、立ち寄るお店での驚き、そして、完走後の達成感。通勤とは全然違う e-BIKEの良さに出会えます。自動車や電車旅行とは違う旅行があります。是非、e-BIKE ツーリングを楽しんでください。
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